パスポートについて 豆知識

日本最初のパスポート

1866年10月17日、隅田川浪五郎という民間人に発給されたのが日本最初のパスポートだそうだ。職業は手品師。江戸で好評を博していたとのこと。アメリカからやってきたサーカス団のオーナーの目に留まり、その一員として、海を渡ることになった。このとき複数の日本人が一緒に海外へ出たが、たまたま最初にパスポートが発給されたのが隅田川浪五郎であったということだ。

この当時のパスポートは、「(海外行)御印章」と呼ばれ、一枚の和紙に毛筆で記されたものだった。写真は添付されず、人相の特徴が書き留められていた。浪五郎の場合、「身丈五尺、眼中之方、鼻高キ方、口中之方、面細長方」という描写だったことが残された写しからわかる。台によりかかった感じの、有名な坂本龍馬の写真は1867年にとられたものだというから、当時すでに写真をとることは可能だったことになるが、パスポートに添付されることはなかった。人物確認というと、まだ人相の描写のほうが一般的だったのだろう。

浪五郎が帰国したのは1869年。長きに渡った江戸時代はすでに終わり、明治政府が始まってからのことだ。時代と海を同時に渡った人生だったと言える。残念ながら、浪五郎自身のパスポートはすでに失われており、存在していない。政府の記録に発給の写しが残っているのみのようだ。

下記のホームページに浪五郎の詳しい情報が記載されているので、ご関心のある方は、ご覧になってみてください。

月下の叫び
http://homepage3.nifty.com/gekka-take/index.html

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